夏ですねぇ

雲一つ無い日本晴れとまでは行かなかったが、気分がハレ晴レする様な天気だった。
残念ながら、魔法以上のユカイが限りなく降り注ぐことは無かった。
起床して、昼間からねとらじを聞き、夏休みを過ごす一介の高校生らしい行動をとり、夜になる。
今夜は母親が出かけているため、レトルトカレーだった。
目の前にシャギーの掛かったショートカットで灰色っぽい髪の女の子と、ロングヘアーで栗色の髪をした上級生を見ながら、飯を食えたらそれほどこの世にオツな物は無いだろうね。
・・・実際、目の前には赤い縁の眼鏡をかけた、何故か家なのにカーディガンを着ている妹しか居ない。
「何でカーディガンなんか着てるんだ。こんなに暑いのに。」と訊くと。
「楽だから。」と、短い返答。
お前の発言を原稿用紙にまとめようとしたならば、アブラゼミが鳴いている頃に書き始めてもヒグラシが鳴く時間帯まで掛かるだろうな。
まぁ、この歳で妹と会話が成立しているだけで、まだいいのだが。